タイトル: 「非電化」について改めて考える
ランナー: 会員
山田 貴浩   さん 
   去年3月の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故で被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。3月11日、そして4月11日の大きな地震の後、いわき市内は広い範囲で停電となりました。また、夏場には供給される電力の余裕が無いことから節電が呼びかけられました。この冬も、節電が呼びかけられ、私の職場にもあちこちに「節電」の貼り紙が見受けられます。これまで当たり前のように使っていた電気の使用が制限されることを、震災以降何度も経験しました。
    当会では、数年前に環境講座で「非電化工房」の藤村靖之先生の講演会が開催され、その後「非電化工房」の見学会も開催されました。講演の際、藤村先生が家電製品の消費電力を原発何基分に相当するかになぞらえて「GP」という単位で説明されていたことを思い出しました。その原発で、福島第一での事故をきっかけに各地の原発では定期点検に入ったまま運転再開されないものが多くなり、電力の供給量不足が懸念されているという現状です。数年前に講演を拝聴した際には、「なるほどなぁ〜」とは思っていましたが、まさか数年のうちに現在のような状況になるとは思ってもいませんでした。
    震災の数日後、私は北茨城にある実家へ行ったのですが、そこでも地震発生から数日は電気が止まっていたそうで、昔ながらの石油ストーブでお湯を沸かしたり夜には照明の代わりにしたりしていたそうです。夏場には、自宅や職場で電力の消費をできるだけ抑えた生活をしました。日中の照明はできるだけ消すようにして、お湯を沸かすのも電気ポットではなくヤカンを使い、職場でのエアコンも極力使わないようにしました。確かに、電気を使う機会を減らしても、それなりに生活することができるということを実感しました。
    非電化工房の藤村先生のお話に、「“ほどほど”でよければ非電化でも快適便利は実現できそうです」という言葉がありました。これからまだまだしばらくは節電の呼びかけは続くと思います。電力消費の少ないLED電球も去年だけでかなり普及するなど、科学技術の進歩も節電に貢献できると思いますが、私たち一人ひとりが、贅沢に電力を使うのではなく、電力の消費量を抑えて「ほどほど」の生活を送ることを心がけることも、この困難な時期を乗り越えるためには大切だということを改めて考えさせられました。

(非電化工房見学会のときの写真 左:非電化工房の外観 右:一番左が藤村先生)