タイトル: 宇宙から地球のことを考える
ランナー: 会員  田村綾子

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「環境」この二文字を目にする機会が大変多くなった。それは,多くの人が環境に関心を寄せるようになった=(イコール)周りを見渡せる余裕が出来たということなのかもしれない。私達にとって環境とは,「最近,森が少なくなったなぁ。」,「川が濁っている,昔はここで泳いだのに・・・。」,「メダカやホタルを見なくなった気がする。」といった身近な変化で,以前と比較して感じることである。

この感じることから学問として,世界に広めた技術の一つに『リモートセンシング』がある。
リモートセンシング? Remote Sensingを直訳すると,「遠隔探査」という意味になる。

そう,リモートセンシングとは,宇宙や空といった遠く離れたところから対象物には直接触れずに,地球表面の対象物の種類,形,大きさ,性質を人工衛星や航空機に搭載された観測器(センサ,人間の眼に相当するもの)が電磁波を検出して調べる技術のことである。身近な例を挙げると、天気予報の天気図などがある。

リモートセンシング技術のお陰で以前より森が減ったとか,川が濁っているなど身近に感じていた変化が,いわき特有ではなく,世界的な環境変化として捉えることができるようになったのである。

私がこの技術に出会ったのは,大学4年生の卒業研究の1テーマとしてである。さらに遡ること今から15年前,日本人初の宇宙飛行士 毛利衛さんが米国のスペースシャトル エンデバーで宇宙に飛び立った。テレビからは,スペースシャトルから撮影された青い地球の映像と「地球に国境はない。境界線などは見えない。」というコメントが流れており,学生の頃の私にとって強く印象に残っている。この出来事はいつしか,私もこの眼で外から地球を見たいという夢に変わった。

宇宙に行くための苦しい訓練を受けなくとも,自分の部屋(地球(日本))に居ながら,地球や宇宙の色々な情報を得ることができる。そんなすばらしい技術の存在に私は「これだ!!」と感動を覚え,現在に至る約7年間このリモートセンシングに魅了され続けている。不可能な夢を可能にすることが科学技術であるとするならば,学生時代に抱いた,私の「この眼で外から地球を見てみたい夢」がリモートセンシングへの情熱と繋がっている。

下の画像は,1999年9月に米国のスペースイメージング社が打上げた,世界初の高分解能商業衛星IKONOSが撮影した,いわき市平市街地の衛星画像である。この衛星画像は,空間分解能1 m(1m以上のものであれば識別可能)という空中写真なみの高分解能である。

私は,この画像を1日中眺めていても飽きない。つい見入ってしまう。この画像を通して,まだ訪れたことのない,いわきを探検することが出来るのである。

このようにリモートセンシングとは,このかけがえのない地球を見るために,まだよく分かっていない地球を知るために,世界中で積極的に使われている技術である。

そんな技術の世界に皆さんも触れてはいかがだろうか?