タイトル: キレる環境
ランナー: 大平 恭二



  ここに述べるのは何の根拠もない筆者の思いつきで、いわき地域環境科学会でのエッセイとしては甚だ“科学的でない”話題で恐縮です。

  かつての安全神話がすっかり崩壊してしまったわが国では、連日血生臭い事件がテレビや新聞紙上を賑わせています。犯人の大人も子供も「どうしてそんな理由で?」と首を傾げたくなるような他愛もないきっかけで、たやすく他人を傷つけたりあやめたりする時代になってしまいました。
  ワイドショーでは、物知り顔の“こめんてーたぁ”と呼ばれる人達が、やれテレビの影響だとか、ストレスの多い現代社会が問題だとか、果ては食べ物に要因があるのではとか、どれももっともらしいコトを論じています。どこそこの大学教授だの、有名弁護士だのといった肩書きを持つ人物が熱く語るもので「ほうほう、なるほど。」なんて、思わず感心して聴いてしまいます。中には怪しげな芸能人の“こめんてーたぁ”氏も多いようですが...
  結局のところ何が原因かは分かりませんが、少なくとも全体的に以前に比べて“こらえ性”が足りなくなって来ていることは確かな気がします。(自戒も含めて)

  ところで、今年を振り返ってみますと、記録的な猛暑と豪雨、それに新潟中越地震の被害が印象的な一年でした。猛暑も豪雨も地震さえも「限度を知らない大馬鹿者」のように暴れ、各地に大きな被害をもたらしました。その様子は、ちょうど“キレた”状態に似ています。
  ジェームズ・ラヴロックという学者が提唱した『地球生命体=ガイア説』は、地球そのものが生き物であるという仮説により、気温、海洋塩分濃度、大気ガス組成などを自己調節・維持しているというもののようです。
(筆者は聞きかじりで詳しくは知りません。興味のある方は http://hotwired.goo.ne.jp/ecowire/interview/010123/ をどうぞ。)

  飛躍して、地球自体に“意思”があるとしたら、これだけ地表面や大気中を好き勝手に汚しまくっている“寄生虫”を振り払うごとく、時々「キレる」としても不思議ではありませんね。
  地表にうごめく人間と、それを容認している地球とが呼応するようにキレるとしたら... あるいは自己修復のためにキレるとしたら、想像するだけで未来は恐ろしい結果になってしまいます。

  セカセカと生き急がず、常に環境に気を配りながら、“ほどほどに”生きることが人類と地球との“共存”の秘訣ではないか、と考えるこの頃です。

 


次回のランナーは、江尻勝紀 さんです。